2008年06月05日

『北近江の山歩き』

『北近江の山歩き』

「小さなアップダウンを繰り返すと、豊かな水が流れる沢と出会う。冷たい水で喉をうるおしていこう。この先は、9合目の高原まで、つづら折りの山道が続く。


早春から初夏にかけて、このあたりの山道は、さまざまな樹の花で彩られる。
春にはコブシやタムシバ、ミツバツツジといった花々が咲き、
初夏にはサラサドウダン、ベニドウダン、タニウツギといった樹の花が楽しめる。


やがて、突然のようになだらかな高原に出ると、さわやかな風が汗ばんだ肌を通り抜けていき、すばらしい爽快感に包まれる。
クマザサのなかをトレースされたゆるやかな山道の先に、こんもりとした山頂が見える。
山頂からは、東に琵琶湖、西に若狭湾が一望である。」


 (『北近江の山歩き~花と琵琶湖と歴史に出会う』 「赤坂山」より抜粋)


こんばんは、ケイミーです。


今日の「ゆるぼち」のコーナーでは、さきごろサンライズ出版より、近江旅の本シリーズとして
『北近江の山歩き~花と琵琶湖と歴史に出会う』 を出版された、西岳人(にし・がくと)さん にお話を伺いました。


この本には、里から近く気軽に山歩きを楽しめる北近江の50の山が、
実際に歩いた著者の眼をとおしたルートの紹介にベストシーズンやコースタイム、
周辺のおすすめスポットなどを交えて、その魅力が語られています。

『北近江の山歩き』

著者の西岳人さんは、長浜生まれで現在も長浜にお住まいです。

『北近江の山歩き』


___ 山にのぼる魅力は何ですか?


「人間の手で作られていない自然があることです。」 


即答された岳人さん。

学生時代から自然のなかに身をおくことが好きで、北アルプスや中央アルプスなども登られたそうです。
就職されてからは身近な北近江の山々をめぐって30年、その集大成がこの本なのですね。


___ どんなところが、北近江の山の魅力でしょうか?


「里に近くて行きやすいところ。
 
北近江の山を舞台にした歴史上の史跡も多い。
 
季節毎に、いろいろな花や樹、あるいは鹿や猪などの生き物にも出会える。

そしてなんといっても、琵琶湖を望めるすばらしい景色。」




トレッキング靴。
この靴が岳人さんと一緒に北近江の山を踏みしめてきたんですね。。

『北近江の山歩き』


この本には、今はやりの絵文字や感嘆符「!」などは一切出てきません。

そのかわりに、岳人さんが実際にふるさとの山を歩くなかでみたこと、感じたことなどが、
どちらかといえば淡々とした文章で綴られています。

「山歩きのガイドブックとしては、少し物足りないかもしれませんよ」と謙遜されましたが、どうしてどうして。


写真を見ないで文章だけを追っていくと、

まるで、私もそのルートを一緒に歩いているように想像できるのです。


萌えいづる若葉、落ち葉のじゅうたんを踏みしめながら歩く雑木林、
どこからか聞えてくる渓流のせせらぎ。
リズミカルに、まるで励ましてくれるかのような鳥の声。
たどり着いた稜線上で、ここちよい風に汗をぬぐわれながら眺めるのは、眼下にひろがる琵琶湖。

『北近江の山歩き』


ご自身で撮影されたという美しい写真の数々を見ると、
見慣れた北近江の山々は、いっそう親しみを増して私にほほえみかけてくる気がします。

そして、ある「想い」はさらに増幅されるのです。



「私もいつか登ってみたいなあ。」



でもそれまでは、この本で小さな旅をする気分を味わうことにいたしましょうか。



山、花、歴史、琵琶湖、あるいは旅することの好きな方に是非。


近江旅の本 『北近江の山歩き~花と琵琶湖と歴史に出会う』
著者: 西岳人
発行: サンライズ出版
ISBN978-4-88325-349-4











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