滋賀らしい「食」は何? と聞かれたら、みなさんは何を思い浮かべますか?
近江米、鮒寿司、近江牛、etc
そしてこれもまた・・・
近江の地酒。
名水と美味しいお米、酒造りに適した気候風土、
そして何よりも美味しいお酒を作ろう守ろうという気概を持った人々に支えられて、
ここ滋賀では、すばらしい地酒をうみだす蔵元さんがいくつもあります。
今回、「ケイミーのエコネットカフェへようこそ」で伺った,豊郷町吉田の「岡村本家」さんも、またそのひとつ。
彦根城の別名「金亀城」にちなんでつけられた純米吟醸酒「金亀」で有名な酒蔵は、
湖東平野のまん中、米作りの盛んな町にありました。
地元農家のみなさんがつくられたこだわりの酒米と、鈴鹿山脈の伏流水を使い、
手間ひまかけて造られていらっしゃる酒は、飲み口も後味もスッキリ、
どんな場面にも合いそう♪
どんなに寒い朝でもお米は手洗い。湯気がたちのぼります~
「甑(こしき)」と呼ばれる大きな桶で、蒸しあげ。
蒸し上がったお米は少し冷まされ、仕込み桶へ。
鍵のかかった頑丈な扉の向こうは・・・
酒の命とも言える、「麹」をつくる麹室!
部屋の中は35度、蒸し暑い!
蒸し上がったお米の一部はここで広げられ、麹菌をふりかけられて「麹」になります。
これが↓種麹。よーく見ると、米粒が見えます!
絶えずお米の様子をみながら手入れを繰り返していく、杜氏さん。
、
この出来でお酒の味が決まると言っても過言ではなく、ここが一番のポイント!
※本当は部外者は入れません、今回は取材ということで特別に入らせていただきました♪
杜氏の園田さん、お若さにビックリ!
そして手の白くて綺麗なこと♪
(某化粧品のCMで、あの小雪さんと共演された杜氏さんです!)
いよいよ「仕込み」。
蒸した米、麹、水を加えていくわけですが、米を一気に入れると発酵が止まってしまうため、
3回に分けて入れる「三段仕込み」をされています。
丈の長い「櫂(かい)」で絶えずかき混ぜ。
先代の蔵人さんたちは「酒造りの唄」を歌いながら、時間や動作などのタイミングを計っていたそうです。
はしごに登って、桶の中をのぞいてみると・・・
プツプツとした発酵の音が聞こえます!
まさに、お酒は生きているんですね!
発酵が進むと、いよいよ「搾り(しぼり)」。
こちらでは昔ながらの「木艚(きぶね)搾り」をされています。
使い込まれて、こっくりとしたいい飴色♪
1枚ずつ袋に入れてこの中に重ねその重みでしみでてくるのを搾る、
という大変に手間のかかる作業ですが、
お酒にやさしく搾り過ぎないため、品質がよく、酒粕もいいものとなるそうです。
岡村本家さんでは、予約すれば酒蔵見学もできます。
2階はギャラリーやライブのできるスペース、
別棟にはお酒に合うお料理も楽しめる「遊亀亭」(予約制)、
県立大の学生たちが企画運営する酒バー「タルタルーガ」(週末のみ)なども。
お話を伺った、岡村専務さん(左)と杜氏の園田さん。
先代から引き継いだ伝統をしっかりと守りつつ、
少しずつ新しい風が酒蔵に吹いている。。そんな感じがいたしました^^
3月1日(日)午前11時~「第30回彦米酒の会」が開催されます。
会のみなさん方と一緒に田植え、刈り取ったお米の試食と、
新酒の試飲ができます。もちろん希望されれば酒蔵の見学も可。
問い合わせ 0749-35-2538
岡村本家
偽りのない本当にいい材料を用いて、
手間ひまかけて情熱を注いで造ったものだけが醸し出す、
本物の香りと味わい。
それは時を経てもなお変わらず、私たちを魅了し続けてくれます。
さあて、美味しいお酒にはどんな肴を合わせましょうか♪