本物のチカラ

ケイミー

2007年07月18日 22:08

ようやくお陽さまが照って、ひさしぶりに暑い一日となりましたね。


さて今月の「エコネットカフェ」のコーナーでは、


「和」をキーワードに、「夏を涼しくしてくれるもの」をピックアップしています。


今日ご紹介したのは、「ヨシ」。





夏の風物詩でもある「すだれ」は、陽射しや外部からの視線をさえぎるだけでなく、

中に伝わる熱もカットしてくれる、スグレモノ。

中でも、琵琶湖にはえるヨシ「近州(ごうしゅう)ヨシ」を使った「ヨシズ」は、

風通しがよくて美しく、しかも長持ちすることから、最高級品として人気があります。




「近州ヨシ」の特徴は、白い部分と赤茶色の部分の色合いが

何十年たっても変わらず、しかも使っているうちにさらに独特の光沢が出て、美しくなる点です。

しかも長持ち、外にたてかけたりつるしたりする「日よけ」は10~15年、

中で使う「障子」や「衝立」なら、なんと40~50年は持つそうです!



しかし、最盛期には、安土・能登川・八幡で50軒はあったというヨシ業者も、

今では「葦留(よしとめ)」さんだけ。

西の湖のほとり安土町で、130年間ヨシの生産や加工に携わっておられます。


お話を伺った、「葦留」三代目の竹田耕介さん(82歳)と奥様。






作られる品物や、それが使われる場所によって、使うヨシも異なるそうで、

ヨシの選別は大切な作業。


しかし、近年の琵琶湖の環境の変化がヨシにも影響を与え、

使えないヨシや、ヨシのはえないところもできてしまった、と嘆くことも増えてしまいましたが、

なんとかヨシをつかった美しい製品をたやさないよう、頑張っておられます。


すべて注文生産のため手間はかかりますが、

一度使うとその良さに惚れ込む方も多く、県外からの注文も多いとか。


自然の恵みを暮らしに生かし、季節を心地よく過ごそうという、

先人の知恵のつまった「ヨシ」の品々。

地産地消、そしていいものを長く使うこと、改めて見直してみたいものです。


問合せ

「葦留(よしとめ)」 (安土町下豊浦) Tel. 0748-46-2166


帰りに、ヨシの選別をしている蔵の中で、ツバメの巣に遭遇♪



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